水いぼについて
水いぼとは
水いぼは専門用語では伝染性軟属腫といいます。
小さな外傷や毛穴から接触感染し、また掻くことにより周囲の皮膚へ拡がっていきます。見た目は表面がツルツルとした数ミリのドーム状の盛り上がりで中央が凹んでいるのが特徴です。
皮膚のバリア機能が未熟な子どもによくみられる皮膚症状の感染症の一種です。
水いぼの原因
水いぼの原因は、①直接的な接触と②間接的な接触の2パターンに分かれます。
①直接的な接触による感染
水いぼの症状が出ている部位を掻いたり、触ったりした手や指で他の部位に触れることで感染が広がっていきます。
②間接的な接触による感染
水いぼの症状が出ている部位に触れたタオルや洋服などを介して、間接的に感染が広がっていくこともあります。
水いぼの治療方法
水いぼ(伝染性軟属腫)は、
乳幼児から小学生に多くみられるウイルス性の皮膚感染症です。
「取ったほうがいいの?」「痛くない方法はある?」
「怖がって動いてしまいそうで心配…」
こうしたご相談はとても多く、
水いぼ治療にはこれが絶対に正解、という方法はありません。
当クリニックでは
水いぼの数や場所、お子さんの年齢・性格、痛みへの感じ方、ご家庭の希望
をふまえ、無理のない方法を相談しながら選択しています。
①水いぼ取り
ピンセットで水いぼをつまみ、
中央のくぼみから内容物を取り除く方法です。
最も確実で、即効性のある治療法です。
当クリニックでは、
処置の痛みをできるだけ和らげるため、
事前に麻酔テープを水いぼに貼り、約1時間後に摘除する方法を基本としています。
この方法により
痛みが軽くなるお子さんも多い一方で、多少の痛みを感じるお子さん、処置への緊張や恐怖が強いお子さん、怖がって動いてしまい、処置が難しくなるケース
も実際にはあります。
おとなしく処置できるお子さんもいれば、
その日の状態によって途中で中止することもあります。
※水いぼの数が少ない場合
※麻酔なしでも可能と判断した場合
※その場での摘除を希望される場合
には、麻酔テープを使わずに行うこともあります。
状況に応じて柔軟に対応します。
②ワイキャンス(塗り薬による治療・保険適応)
ワイキャンスは、2026年2月から使用可能となった新しい水いぼ治療薬です。
摘除の痛みがつらい方、処置を怖がってしまいそうな方にとっての
別の治療選択肢です。
▷ 治療の仕組み
水いぼにお薬を塗ると、
皮膚の結びつきが一時的にゆるみ、
小さな水ぶくれ(水疱)ができます。
この水ぶくれによって、
水いぼウイルスを含む皮膚が下の正常な皮膚から持ち上げられ、
数日後にかさぶたとなって自然に取れることで、
水いぼが徐々に減っていくと考えられています。
▷ 治療の方法
• 2歳以上のお子さんが対象
• 処置はクリニックで医師が行います
• 水いぼ一つ一つに薬を塗布します
• 塗布後は16〜24時間後にご自宅で洗い流します
• 3週間に1回のペースで治療を行います
摘除のようにその場で水いぼがなくなる治療ではなく、
回数と時間をかけて減らしていく治療です。
▷ 痛み・副作用について
塗布時の痛みは通常強くありませんが、
翌日以降に以下のような反応が出ることがあります。
• 水ぶくれ
• 赤み
• ヒリヒリ感や痛み
• 皮むけ
これらはお薬の作用による皮膚反応です。
• 痛みの感じ方には個人差があります
• 反応が強く出る場合もあります
• 傷あとが残ることはまれですが、ゼロではありません
※ワイキャンスは
「まったく痛くない治療」ではありません。
③冷凍凝固療法
液体窒素による冷凍凝固療法を行うこともあります。
ただしこちらは治療後に色素沈着を残すことが多いです。
④ 水いぼクリーム(自費治療)
摘除や処置がどうしても難しいお子さんには、
ご自宅で塗るタイプの水いぼクリームという選択肢もあります
(※保険外治療)
• 朝晩、ご自宅で塗布
• 処置による強い痛みはありません
• 効果の出方には個人差が大きい
• 治るまでに時間がかかる傾向があります
「処置を怖がってしまいそう」
「できるだけ痛みを避けたい」
という場合に検討される治療法です。
効果には個人差があり、摘除と比べ治癒まで長期間を要しますので、例えば水遊びやプール開始に間に合わせたい場合はお早めの開始をおすすめします。ます。
ご希望の方は診察時にお気軽にご相談ください。
治療は「できる・できない」も含めて相談します
水いぼは
自然に治ることも多い病気です。
当クリニックでは
• 無理に治療を勧めません
• 押さえつけてまで処置は行いません
• 途中で中止・方針変更もあります
親御さん・お子さんと相談しながら、
その時点で現実的に選べる治療を一緒に考えます。