一般皮膚科 GENERAL

アトピー性皮膚炎について

アトピー性皮膚炎とは

痒みを伴い慢性的に経過する皮膚炎(湿疹)です。  根本に皮膚の乾燥とバリアー機能異常があり、そこへ様々な刺激やアレルギー反応が加わって生じると考えられています。慢性的で年齢により皮疹に特徴がみられます。 多くは乳幼児に発症し、10歳頃までに自然軽快する例が多いですが、近年は思春期・成人期まで軽快しない場合や成人発症型も増えています。

アトピー性皮膚炎の症状

アトピー性皮膚炎では、皮膚の赤み、ブツブツ盛り上がるような湿疹、ジクジクとした湿疹、乾燥による皮むけ、かさぶたというような症状があります。また強いかゆみを伴うことが多いです。 個人差もありますが、顔、耳、首回り、ワキの下、ヒジ、太ももの付け根、ヒザなどに湿疹ができる場合が多いです。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の一番の原因は、皮膚表面の乾燥などバリア機能障害があり、さまざまな外からの刺激に敏感に反応し皮膚が炎症を起こしやすくなることです。皮膚の症状を悪化させる要因は人によりさまざまです。代表的な要因は汗、ストレス。ハウスダスト、ダニ、カビ、食べ物などが挙げられますが何か一つの要因ではなく複数の要因が重なっている例が多く見られます。

当院の治療方針

当院では、日本皮膚科学会ガイドラインに沿い、患者様の症状に合わせて治療を選択します。 症状がほとんどない、あるいは軽度の場合は保湿剤を中心に使用します。 保湿剤も数種類ありますので、皮膚の状態や年齢、季節、お好みなどに応じてできるだけ継続して外用できるものを患者様と相談しながら選択していきます。 保湿以外の塗り薬は、ステロイド外用薬と免疫抑制外用薬を使用します。 皮膚の状態や年齢、体の部位に応じて強さを判断します。 皮膚炎症を十分におさえ、落ち着いた後もしばらくは間欠的にステロイド、あるいは免疫抑制外用薬を使用していただき、皮疹の再燃を予防します。既存治療で効果不十分な場合は外用剤を続けながらデュピルマブやネモリズマブなどの全身療法を併用する場合もあります。